02-03-04;虚血性心疾患
虚血性心疾患
- ニトログリセリンが有効であるから狭心症と診断できるわけではない(AHAは2010年のScientific Statementで)。食道平滑筋を弛緩させ食道運動障害の症状を軽快させることができる。
症状
- 関連痛;痛みを左腕の内側に感じる;心臓からの内臓神経はC8-T4に入る。体性神経の脊髄への入り口とすぐ近くをとおり、どちらも脊髄視床路を刺激。
検査
心筋シンチグラム
- アデノシン負荷は高齢で走れない人に使う。(アデノシンやペルサンチンなどの血管拡張薬は健常な冠動脈が拡張する。その支配領域は相対的に血流が増加し、狭窄した冠動脈の支配領域は相対的に減少する)。
治療
NTG舌下錠
- 2〜5分以内に効果が現れ15〜30分持続する。血管に限らず平滑筋を拡張するので総胆管結石や食道スパズムに有効なことがあり、冠動脈疾患以外の原因による胸痛の41%がNTGにより改善したとの報告もある。
心筋梗塞
- 発症後、だいたい白血球数、ミオグロビン、H-FABP、トロポニンT、AST、LDの順に上昇。
- CKは発症後数時間で上昇し、1日でピークになる。
- トロポニンTは心臓特異的。
- H-FABPは、ヒト心臓由来脂肪酸結合蛋白の略称。心臓だけでなく肝臓や小腸にも存在するため、トロポニンTより特異性は劣りますが、早期に上昇するので診断に有用。
- 急性心筋梗塞による死亡率は約30%で、その50%は発病1時間以内、約70%は24時間以内に起きている。そのほとんどは不整脈特に心室細動による死亡。
- 日本では心筋梗塞で死亡するのはアメリカの3分の1。